熱田神宮を知る ── 草薙剣・信長塀・初詣のにぎわい

三種の神器のひとつ、草薙剣(くさなぎのつるぎ)をまつる熱田神宮は、名古屋の人々が「あつたさん」と慕う総鎮守です。
古くから皇室や武家の崇敬を集め、信長や尾張藩ともゆかりの深い社です。
ここでは神宮を語るうえで欠かせないキーワードから、その魅力をたどります。
熱田神宮を語るキーワード
草薙剣くさなぎのつるぎ
ヤマトタケルの東征神話に登場する剣で、熱田神宮の御神体として古来まつられてきたと伝わる。三種の神器のひとつに数えられ、神宮創建の由来そのものに関わる。普段は人の目に触れない、神宮の核となる存在。
信長塀のぶながべい
桶狭間の戦いの戦勝祈願がかなった礼として、織田信長が奉納したと伝わる築地塀(ついじべい)。土と石灰を油で固めて積み上げた堅牢な造りで、京都の三十三間堂(蓮華王院)の太閤塀などと並び日本三大土塀のひとつに数えられる。
別宮八剣宮べつぐうはっけんぐう
和銅元年(708年)に剣を新たに鋳て奉安したことに始まると伝わる別宮で、本宮に準じた格式をもつ。武家の信仰があつく、信長や秀吉、家康も社殿の造営や修造に関わったとされる、武運の社。
摂社末社せっしゃまっしゃ
本宮のまわりには数多くの摂社・末社がまつられ、境内外を合わせると非常に多くの社を擁する。上知我麻神社(かみちかまじんじゃ)は知恵と商売の神として信仰を集め、独立した参拝の対象になっている。
初詣はつもうで
年明けには東海地方有数の人出でにぎわい、正月三が日に二百万人を超える参拝者が訪れるとされる。六月の熱田まつり(尚武祭)をはじめ年間を通じて多くの祭典が営まれ、地域の信仰生活の中心であり続けている。
宮の渡しみやのわたし
神宮のそば、旧東海道の宮宿(熱田)から桑名へ渡る「七里の渡し」の船着き場があった一帯。陸路と海路が交わる東海道屈指の宿場として栄え、神宮の門前町としてもにぎわった歴史を物語る。
よくある質問
熱田神宮と伊勢神宮はどう違うのですか?
どちらも天照大神に深くかかわる宮ですが、まつり方が異なります。伊勢神宮が天照大神を直接おまつりするのに対し、熱田神宮はその御霊代(みたましろ)とされる草薙剣を御神体としてまつる社と伝わります。
境内でぜひ立ち寄りたい見どころは?
巨大な大楠やならわしの清水(きよめの井)、宝物館などがあり、本宮の参拝だけで帰るともったいない場所です。樹齢の古い大楠は撮影スポットとしても人気です。