高山祭とは?山王祭・八幡祭とユネスコ無形文化遺産の屋台

「高山祭」という一つの名前は、実は春と秋、二つの別の祭りを指しています。日本三大美祭のひとつとも称される豪華な屋台と、ユネスコ無形文化遺産にまでつながる歴史を、出典つきでたどります。
高山祭は、春に行われる「山王祭」と、秋に行われる「八幡祭」を合わせた総称です。それぞれ別の神社の例祭であり、曳き出される屋台の数も、祭りごとに固有の屋台の顔ぶれも異なります。
豪華絢爛な屋台や祭礼美術から「日本三大美祭」のひとつと称されることもあるこの祭りは、2016年にユネスコ無形文化遺産へ登録され、国内外から注目される存在になりました。
春と秋、二つの高山祭
山王祭(春の高山祭)さんのうまつり
山王祭は日枝神社の例祭で、「春の高山祭」として親しまれています。合計12台の屋台が曳き出され、豪華絢爛な屋台や祭礼美術の見事さから「日本三大美祭」のひとつと称されることもあります。
八幡祭(秋の高山祭)はちまんまつり
八幡祭は桜山八幡宮の例祭で、「秋の高山祭」と呼ばれます。曳き出される屋台は合計11台で、春の山王祭とは屋台の顔ぶれも異なります。陣屋前朝市・古い町並みと合わせて「高山観光三名物」に数えられる存在です。
屋台の見どころ ― からくり奉納
からくり奉納からくりほうのう
高山祭の大きな見どころのひとつが「からくり奉納」です。屋台の上でからくり人形を、綱方と呼ばれる担い手が数十本の綱を巧みに操って動かし、観客を圧倒する伝統の技を披露します。春は三番叟・石橋台・龍神台の3台が、秋は布袋台がこの奉納を行います。
布袋台の「綾渡り」ほていたい・あやわたり
秋の高山祭を代表する布袋台の名物演目が「綾渡り」です。36条の手綱を用いて、男女の唐子人形が雲梯を渡り、最後は布袋和尚の背や右手に乗るという複雑な仕掛けで知られます。この人形は京都で作らせたと伝わっています。
出典:布袋台|高山屋台保存会
ユネスコ無形文化遺産への道
山・鉾・屋台行事やま・ほこ・やたいぎょうじ
高山祭の屋台自体は昭和35年(1960)に重要有形民俗文化財、屋台行事そのものは昭和54年(1979)に重要無形民俗文化財に指定されました。さらに2016年、全国33件の同種の祭りをまとめた「山・鉾・屋台行事」として、ユネスコ無形文化遺産に登録されています。
よくある質問
高山祭は年に何回開催されますか?
春の山王祭(4月14日・15日)と秋の八幡祭(10月9日・10日)の年2回です。同じ「高山祭」という総称でくくられますが、執り行う神社も曳き出される屋台も別々なので、それぞれ違う祭りとして楽しめます。
祭りの時期以外に屋台を見ることはできますか?
できます。桜山八幡宮境内の高山祭屋台会館で、実際に曳き出される屋台の実物を常設展示しています。ただし展示台数は限られ、時期によって入れ替わるため、訪問時に見られる屋台は毎回変わります。