日光を歩く:呼び名から歩く地域

戦場ヶ原という物騒な名前は神々の争いの伝説から、竜頭の滝という名前は流れが竜の角に見えることから付いた。日光の自然の呼び名をたどると、土地の見え方そのものが変わってくる。
奥日光には、湖・滝・湿原・高原といった自然地形に、それぞれ由来を持つ呼び名が付けられている。単なる地名として覚えるのではなく、なぜその名がついたのかを追ってみたい。
以下では隣り合うエリアや、水がつながる地形を組にして紹介する。上流と下流、手前と奥といった位置関係を意識すると、似た響きの地名も区別しやすくなる。
呼び名から歩く地域:奥日光と戦場ヶ原
奥日光は中禅寺湖や戦場ヶ原を含む広いエリア名、戦場ヶ原はその中にある一つの湿原。
奥日光
奥日光は中禅寺湖・戦場ヶ原・湯ノ湖などを含む、標高1,200〜1,700メートルほどの高原一帯を指す呼び名。日光市街よりも数度気温が低く、夏は避暑地、冬は雪と氷の景色を楽しむ場所として利用される。日光湯元温泉や中禅寺温泉もこのエリアの中に含まれる。
出典:奥日光(日光市公式観光)
呼び名から歩く地域:湯ノ湖と竜頭の滝
湯ノ湖は水源となる湖、竜頭の滝はそこから流れ出た水が落ちる滝。
湯ノ湖
湯ノ湖は日光湯元温泉のそばにある湖で、金精山の溶岩流がせき止めてできたとされる。冬は湖面が結氷し、わかさぎ釣りやスケートの舞台にもなる。ここから流れ出た水が、次に紹介する滝へとつながっていく。
出典:湯ノ湖(日光市公式観光)
竜頭の滝
竜頭の滝は湯ノ湖から流れ出た湯川が中禅寺湖に注ぐ手前で、岩にぶつかって二筋に分かれ落ちる滝。全長は約210メートルで、二つに分かれた流れが竜の二本の角のように見えることが名の由来とされる。湯ノ湖を水源とし、この先で中禅寺湖に合流するという水の道筋を覚えておくと位置関係が整理できる。
出典:竜頭滝(日光市公式観光)
呼び名から歩く地域:日光杉並木と明智平
日光杉並木は道を覆う並木そのもの、明智平はその道の途中で視界が開ける展望地点。
日光杉並木
日光杉並木は日光街道など3本の街道沿いに杉を植えた並木で、総延長は約35キロメートル。最盛期には約20万本が植えられたとされ、現在も1万2千本あまりの杉が現役で残っている。国の特別史跡と特別天然記念物の両方に指定されている、全国でも珍しい文化財。
出典:日光杉並木(日光市公式)
明智平
明智平は第一・第二いろは坂の分岐点に位置する展望地点で、ロープウェイに乗り換えると華厳滝・中禅寺湖・男体山を一望できる。杉並木に覆われた道を抜けたのち、視界が一気に開けるこの場所は、奥日光へ向かう旅の折り返し地点のようにも感じられる。
出典:明智平(日光市観光協会)
呼び名から歩く地域:霧降高原と大谷川
霧降高原は日光市街の北東にある高原、大谷川は社寺のそばを流れて市街を貫く川。
霧降高原
霧降高原は日光市街の北東に広がる高原で、名前は近くを流れる霧降ノ滝に由来する。かつてはスキー場やキャンプ場があり、四季を通じてアウトドアの拠点になってきた。奥日光とは反対の方角に位置する、もう一つの高原エリアといえる。
よくある質問
日光でこのテーマを歩く順番は?
奥日光を起点に、戦場ヶ原、湯ノ湖へと移ると、広いエリア名から個別の湿原・湖へと視点が絞られていく流れを追いやすい。
固有名詞は丸暗記した方がよいですか?
一語ずつ丸暗記するより、地図上の位置関係や水の流れる向きを一緒にイメージする方が記憶に残りやすい。迷ったときは、どちらが上流でどちらが下流かを思い浮かべてみてほしい。
出典はどこを見ればよいですか?
各項目の末尾に自治体や観光協会などの一次情報を置いている。積雪や通行止めの情報は訪問前に公式ページで確認してほしい。